議会報告
平成28年6月17日 質問答弁
【質問者】若江議員
【答弁を求められた者】危機管理・水資源担当部長
【主管課等】危機管理課

【質問要旨】

1 危機管理について

(1)南海トラフ巨大地震発災を想定した場合、本市において遺体安置所の選定はどうなっているのか。また、広域火葬計画における協定等を含む協力体制はどうなっているのか。
(2)本市における「指定避難所」の箇所数と耐震状況を問う。
(3)本市の仮設住宅の建設予定地の選定はどうなっているのか。
(4)他市町との応援協定におけるカウンターパート方式に対する見解を問う。

【質問】

おはようございます。
松山維新の会の若江 進でございます。
ただ今から、今定例会に上程の補正予算案をはじめとする議案及び市政の課題について一問一答方式で一般質問を行いますので、市長はじめ関係理事者の明快なご答弁をお願いいたします。
平成23年3月11日の東日本大震災では死者・行方不明者が18,000人を超え未曾有の大災害となりました。
そして、その記憶も生々しい中、わずかに5年余り経った今年4月14日にマグニチュード6.5、震度7の地震が熊本を襲い、28時間後の16日にもマグニチュード7.3、震度7の地震が再び発生し、大きな被害をもたらしました。
今回のこの熊本地震は内陸型地震としてはマグニチュード6.5以上の地震の後に、さらに大きな地震が発生する初めてのケースであり、震度7が2回観測されるのも観測史上初めてのことでした。
本震と思われていた揺れが聞きなれない前震であり、そのために一時帰宅し2回目の本震で被害にあい、さらに被害が増大し49人が犠牲となりました。
心からご冥福をお祈り申し上げます。
また、被災された皆様に心からお見舞い申し上げますとともに一日も早い復興をお祈りいたします。
さて、震災発生後は人命救助、行方不明者捜索、避難所の開設、ライフラインの復旧、支援物資の受け入れ、仕分けと搬送、仮設住宅の設置等、解決しなければならない課題が多数あります。
また、この課題をできる限り早急に解決することが震災後の市民の安心・安全及び安定した社会生活をおくる大きな手助けとなります。
そこで、まず初めに危機管理についてお伺いいたします。
平成25年12月26日に発表の愛媛県地震被害想定調査結果(最終報告)によりますと南海トラフ巨大地震の最悪の被害想定は、県内で最大死者数16,032人、松山市715人、県内全壊・焼失棟数は243,628棟、松山市35,759棟、県内仮設住宅必要世帯数は60,013世帯、松山市17,065世帯と衝撃的な数字が発表されました。
平成7年の阪神淡路大震災では火葬がうまく進まず、自治体も被災者も混乱しました。そのため厚生労働省は平成9年に広域で火葬場を確保するよう都道府県に通知を出しました。
しかしながら、阪神淡路大震災後の東日本大震災でも事前の選定ができておらず、公民館を遺体安置所にしたが収容しきれず何度も変更を余儀なくされ自治体職員の負担が増大し、生存者への対応に影響が出て、宮城県では土葬に踏み切った自治体もあったとお聞きしています。
このため厚生労働省は防災業務計画に基づき、平成27年3月の通達で各都道府県に対し広域火葬計画などで具体的に遺体安置所を定めておくように求めました。
そして、都道府県が作成する地域防災計画及び広域火葬計画では市町村が確保するよう求めることが多いとお聞きしています。
しかし、現状では愛媛県においても不足数があると指摘されています。
そこで、質問の第1点目は、最悪の条件の場合、最大死者数715人と言われる本市において遺体安置所の選定はどうなっているのか、お聞かせください。
また、広域火葬計画では地元の葬祭業者の協力が不可欠と考えますが、協定等を含む協力体制はどうなっているのかお聞かせください。
次に「指定避難所」は、被災すれば被災者の一時的な避難場所になるほか、支援物資の受け入れ補完をする機能も有しているわけですが、今回の熊本地震では地震による損壊や土砂災害が原因で県内32カ所の「指定避難所」が閉鎖された他、建物の一部が使用不能となった「指定避難所」が27カ所に及んだとお聞きしました。
「指定避難所」は東日本大震災後の平成26年4月施行の改正災害対策基本法で指定が義務化されましたが、耐震性に関しては明確な基準はありません。
しかし、せっかく「指定避難所」を選定して避難訓練等を行っても発災後に使用できなければ何の役にも立ちません。
そこで、質問の第2点目は、本市においても「指定避難所」を選定していると思いますが、箇所数と耐震状況をお聞かせください。
また、財政が厳しい中ではありますが、今後の耐震化計画をお聞かせください。
次に、このたびの熊本地震後の仮設住宅への入居は、4月14日の発災後53日目の6月5日から始まりました。
避難所での生活はプライバシーの問題や気を使う等の理由でストレスを感じたり、避難所生活を嫌い車の中で生活をしたために、エコノミークラス症候群を発症し死亡する震災関連死も多く発生しています。
1日も早く仮設住宅に入居したいと多くの方が望んでいることと思います。
阪神淡路大震災では発生後16日目に、東日本大震災では岩手県で29日目に入居が始まりました。
今回遅れた最大の原因は、事前に建設用地を決めていなかったと言うことと、候補地が被災したこととされています。
そこで、質問の第3点目は、本市の仮設住宅の建設予定地の選定はどうなっているのか、お聞かせください。
次に支援物資の搬入及び避難所への振り分けについては今回の熊本地震でも東日本大震災と同様に支障が出たとお聞きしています。
自治体職員は指定避難所の開設や情報収集等で忙殺され支援物資の受け入れ態勢の構築がなかなか進まない状況があると考えられます。
そこでまず被災地支援の方法として注目されているカウンターパート方式を取り、他市町村で物資の受け入れや仕分けを行って被災地の避難所に配送すれば、被災地の自治体職員の負担減になるとともに受け入れ、仕分け、搬送の時間短縮になるのではないかと考えます。
そこで、質問の第4点目は、本市は他市町村と応援協定を締結していますが、このカウンターパート方式に対する見解をお聞かせください。



【答弁】

(1)に対する答弁

地震などの災害により、本市で多数の死者が集中的に発生した場合の遺体安置所は、松山市地域防災計画に基づき、市有施設の被害状況等の確認を行ったうえで、まずは、被害現場付近の施設を
選定することにしています。さらに、災害の規模が大きく、本市の施設だけで対応が困難な場合は、
本市と協定を締結している葬祭団体に対し、葬祭式場などを遺体安置の施設として提供するよう要請し、協力していただくことにしています。それでも不足する場合には、愛媛県に対応を要請し、県有施設の提供などを求めることにしています。また、愛媛県広域火葬計画に定める協力体制では、本市の火葬場だけで遺体の火葬を行うことが不可能となった場合に、県に要請し、県内及び県外の火葬場を活用して広域的に火葬することになっています。また、棺などの必要な資器材の提供や、寝台車、霊柩車による遺体の搬送については、本市と協定を締結している葬祭団体に協力をいただくことになっています。
 以上です。

(2)に対する答弁

本市では、地震や洪水、土砂災害など、さまざまな災害に備え、小中学校や高等学校、大学、公民館、集会所など、327箇所を避難所に指定しています。これらのうち、昭和56年以前の旧耐震基準により建築され、かつ耐震化されていない施設は、市有施設のほか、県立、民間施設なども含め、現時点で82箇所です。本市の耐震化の取り組みとしては、廃校や休校となっている施設を除くと、先行して耐震化を終えている小中学校の体育館に続いて、児童・生徒が一日の大半を過ごす校舎の耐震化が今年度で全て完了するほか、市立の幼稚園や公民館本館についても、平成29年度までに完了する予定です。また、県立高等学校の体育館についても、同じく平成29年度までに、耐震化を完了させる予定と伺っています。本市としましては、引き続き、市有施設の耐震化に計画的に取り組み、地震発生時にも使用できる避難所の確保に努めていきたいと考えています。
 以上です。

(3)に対する答弁

本市の応急仮設住宅建設候補地は、指定緊急避難場所である概ね3千平方メートル以上の公園や
市立の小中学校のグラウンドを選定しています。また、現在のところ選定はしていませんが、広域避難地や緊急消防援助隊などの活動拠点となるグラウンドや指定緊急避難場所のうちの県有施設・民間施設についても今後、施設管理者などとの協議を重ね、候補地に加えることにより、必要戸数を確保していく予定です。なお、これら応急仮設住宅建設候補地は、地域防災計画の中で、応急仮設住宅以外にも、災害廃棄物の集積所や輸送基地などの多様な目的に利用することとされています。そのほか、応急仮設住宅の代替措置として、公営住宅や民間借上げ住宅の活用も、認められています。そのため、災害時に、実際にこれらを活用する時は、総合的な観点から調整し、被災者が少しでも早く新たな生活をスタートできるよう対応してまいります。
以上です。

(4)に対する答弁

カウンターパート方式は、大規模災害発生時に、被災した自治体それぞれに対して、ペアとなる自治体を決め、その自治体が責任をもって、継続的に担当の被災自治体への支援を行うという方式です。
今回の熊本地震では、九州地方知事会と関西広域連合が全国知事会と連携し、カウンターパート方式による支援を行っています。災害応急復旧にあたっては、救援物資の受入れや仕分け、また、避難所の運営や仮設住宅の建設など短期に非常に多くの行政需要を抱える被災自治体に対し、他の自治体が積極的に支援していける仕組みを作ることが大切であり、カウンターパート方式は、迅速に的確な支援が行える仕組みであると考えています。一方、被災自治体側も大きな混乱のなかで、必要とする職員の人数や職務の内容を把握し、応援側に伝えるには、一定の時間を要することや、支援物資をさばく人手が足りず、集積場に滞留するなどの問題が起きていても、応援自治体への派遣要請がなかなか届かないといった課題も見つかっています。こうしたことから、本市としては、今後、広域自治体ではない、市や町レベルでのカウンターパート方式のあり方について、熊本市や横須賀市、中核市などとの災害時相互応援協定の中で、研究してまいりたいと考えています。
 以上です。

このウィンドウを閉じる
松山市議会議員 若江進(わかえすすむ)を育てる会事務所
〒791-8061 松山市三津3丁目9−18
TEL:(089)907-0870 FAX:(089)907-0871
Home Page:http://www.wakae.net  E-mail:susumu@wakae.net