議会報告
平成22年3月8日 質問答弁
【質問者】若江議員
【答弁を求められた者】開発・建築担当部長
【主管課等】都市開発課

【質問要旨】

4.景観対策について
(1)景観法に基づく「松山市景観計画」の目的と内容について
(2)松山市景観整備支援事業の概要と効果について
(3)今後の普及と啓発策について

【質問】

次に、本市における景観対策について、お尋ねいたします。
昨年末からの小説「坂の上の雲」のテレビ放映により、本市が平成12年度から取り組んできました「坂の上の雲のまちづくり」が、いよいよ全国に向けて発信できる絶好の機会となり、観光客も増加しているとお聞きしております。市民の一人としても明治に生きた郷土の先人たちを大変誇らしく思っております。
特に、松山城の玄関口であるロープウェイ街や道後温泉本館周辺においては、本市を代表する観光拠点として、街並み景観を大きく変貌させ、多くの方から魅力的になったというご意見を伺っており、大きな効果があったものと思っております。
良好な景観は、暮らす人の心に安らぎと潤いをもたらすと共に、自分の街を誇りと思う気持ちをはぐくみ、都市における生活の質を高め、さらに、将来的に都市の価値をたかめるものと考えております。
そこで、本市の景観形成への取り組み状況を見てみますと、平成8年に「松山市都市景観条例」が制定され、松山らしい美しい景観を目指して様々な取り組みが行われており、松山城へアクセスするロープウェイ通りでは、アーケードの撤去に伴う市道整備と沿線の商店街がファサード整備を一体的に実施し、景気後退の中にあって、新たな出店や人通りが増えるなど、活気あふれる街が形成されております。また、道後温泉本館周辺においては、駅前広場から本館にかけての道路整備や沿道の旅館、商店等も温泉地としての雰囲気が漂う統一感のあるファサード整備などを行ったことで、観光客の方々が浴衣姿でゆったりと散策している様子は、全国屈指の温泉観光地にふさわしく感じているところであります。
しかしながら、このような良好な街並み景観を全市的に創出していくためには、これまでのような施策だけでは実効性に欠ける面もあり、広がりのある景観形成に繋がっていかないのではないかと危惧しておりました。
これまでも、平成15年に市内中心部に高層マンションの建設を機に、松山城への眺望景観に対する規制をするべきとの議論が起こり、折りしも、平成16年には、国において「景観法」が制定され、一定の強制力を持った規制措置が可能となりました。
そこで、本市議会においても、景観について、議会閉会中の都市企業委員会で調査・研究事案として議論し、景観まちづくりに対して、景観法に基づく施策を積極的に推進するよう提案して参りました。
そのような中で、昨年の10月17日の新聞に「松山2地域に景観規制」と題した記事が掲載されました。私は、いよいよ、本市においても新たな景観まちづくりへの展開が始まったと大変歓迎をしたところであります。
そこで、第一点目は、この度の景観法に基づく「松山市景観計画」の目的とその内容についてお伺いいたします。
 第2点目は、松山市景観整備支援事業についてお伺いいたします。
美しい街並みを発展させるためには、市民の皆さんが、景観まちづくりの大切さを理解し、ご協力をいただかなくてはなりませんが、本市の景観に関する取り組みが大きく前進しようとしている今、市民の皆さんが景観まちづくりに協力しやすい仕組みづくりや、積極的に取り組める施策を創っていくことが大切であると思うのであります。
 そこで、これまで講じられてきた、松山らしい景観を守るための様々な施策に加え、今議会において、松山市景観整備支援事業が計上されておりますが、その概要と効果についてお聞かせ下さい。
第3点目は、今後の普及と啓発策についてお伺いいたします。
「景観まちづくりのルール」を決めていくなかで、市民の皆さんの合意形成が必要であることは言うまでもありません。また、今後、良好な景観を形成していく区域を拡大していくうえでも、住民参加、住民主導による景観まちづくりでなければ、実効性のあるものにならないと考えます。
そうした観点に立ったとき、市民、事業者の方々に対する、今後の普及と啓発策をどのように行っていくのかお聞かせ下さい。



【答弁】

 若江議員に、景観対策についてお答えいたします。まず、景観法に基づく「松山市景観計画」の目的と内容についてでありますが、これまで、本市の景観まちづくりは、都市景観条例により、緩やかな指導、助言などを行ってまいりました。しかしながら、歴史性や地域性を活かした景観を保全、創造していくためには、地権者をはじめ地域住民の方々の協力、合意のもと、きめ細かなルールづくりが必要であることから、より実効性のある、規制、誘導を目的とし、景観法に基づく「景観計画」制度を導入することとしたものであります。また、その内容につきましては、本市において、良好な景観の保全・形成が急務であり、地元による景観まちづくりへの具体的な取り組みが行われるなど市全域に対して、波及効果が期待できる「市役所前榎町通り」と「道後温泉本館周辺」の2地区を景観計画区域に指定することとし、それぞれ景観形成基準を定めております。まず、「市役所前榎町通り」につきましては、松山城への眺望景観の保全と形成を基本方針として、建築物等の高さを50メートル以内とするとともに道路境界線から0.5メートル以上の壁面後退を誘導することとしております。また、「道後温泉本館周辺」におきましては、重要文化財である道後温泉本館を核とした全国有数の温泉観光地として、風格あるまちなみを目指すことを基本方針とし、来街者の回遊性向上を図るため、建築物低層部の壁面後退による歩行空間の確保や、自然素材の積極的な利用に努めることとしております。 なお、2地区共通の基準として、屋上緑化による緑の創出に努めることや、建築物外壁の色は、鮮やかさを抑えた色彩とすることなどを定めております。 そして、景観計画区域内では、床面積10平方メートル以上の建築物の新築や改築などの行為につきましては、新たに届出が必要となり、その内容について景観形成基準への適合性を審査し、適切な規制・誘導を行っていくこととしており、これらの手続き関係を整備するため、今議会に都市景観条例の改正案を上程しているものであります。また、施行につきましては、一定の周知期間をおいて、今年6月1日を予定しております。 次に、松山市景観整備支援事業の概要と効果についてでありますが、良好な景観形成には、法的な制限だけでなく民間建築物等の自発的な景観整備を誘導することが、不可欠でありますことから、景観計画区域内で新たに実施される屋上の緑化に対して、屋上面積の1/2以上を緑化する場合に、100万円を上限にその経費の50パーセントを補助するもので、ヒートアイランドの抑制や都市の緑化に資するものであります。また、既存不適格の屋外広告物を撤去する場合には、50万円を上限に経費の50パーセントを補助するもので、人々が回遊する沿道景観の改善に資するものであります。 最後に、今後の普及と啓発策についてでありますが、景観計画の目的や効果などについて、本市のホームページや「広報まつやま」により、周知することに加え、市民・事業者を対象に啓発パンフレットを配布するほか、建築物の設計者や施工業者には、業界団体を通じて説明会を開催することとしております。 また、今後におきましては、今回の2地区を、景観まちづくりの先導的事例と位置づけ、市民・事業者の理解と協力のもと、市全域への景観計画区域の拡大を目指して参りたいと考えております。

このウィンドウを閉じる
松山市議会議員 若江進(わかえすすむ)を育てる会事務所
〒791-8061 松山市三津3丁目9−18
TEL:(089)907-0870 FAX:(089)907-0871
Home Page:http://www.wakae.net  E-mail:susumu@wakae.net