議会報告
平成22年3月8日 質問答弁
【質問者】若江議員
【答弁を求められた者】保険福祉部長
【主管課等】介護保険課

【質問要旨】

2.介護保険制度について
(1)平成21年4月及び10月から実施された要介護認定基準の2度の見直しに伴う本市の認定結果への影響及び認定基準の見直しに併せた対応状況について
(2)本市のケアプランチェック等の介護給付適正化への取り組みについて
(3)今回の介護報酬改定による市内の介護従事者への影響の検証について

【質問】

次に介護保険制度についてお尋ねいたします。
老後の安心な生活を支える仕組みとして、国民の共同連帯の理念に基づき、平成12年4月に介護保険制度がスタートいたしました。
しかしながら、高齢化の進展に伴い介護を必要とする要介護者数は、平成12年度末には、全国で256万人であったものが、平成19年度末には453万人となり、介護給付費も平成12年度末には3兆2,472億円であったものが、平成19年度末には6兆1,613億円となるなど増加の一途を辿っており、国の社会保障審議会における介護保険制度改革に関する意見の中でも、介護保険料への影響等もふまえ「制度の持続可能性」が課題として示されるなど、より一層の介護保険制度の適正な運営が求められております。
そのような状況の中、国においては、要支援、要介護1の軽度者が、認定者の半数を占めているという状況をふまえ、平成18年4月に、できる限り要支援・要介護状態にならないよう「介護予防」を重視する「予防重視型システムへの転換」を目指し、「新予防給付」や「地域支援事業」の創設などの制度の見直しを行うと共に、平成21年4月からは、各自治体間の認定水準の平準化を目的とした要介護認定基準の見直しや、介護従事者の処遇改善を目的とした介護報酬のプラス改定などを行っております。
松山市においても、国の状況と同様、要介護認定者数が平成12年度末の10,238人から平成20年度末には22,349人に増加しており、それに伴い、介護給付費も平成12年度の138億円から平成20年度には319億円と約2.3倍となっております。
このような中、平成21年度から平成23年度までを計画期間として本市が策定した「第4期松山市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」では、高齢者が住み慣れた地域において、健康で豊かな老後を過ごしていける社会の仕組みづくりや基盤整備を目的として、高齢者の生きがいづくりと生活支援、地域包括支援センターを中心とした地域包括ケア体制の整備、介護サービス提供体制の確保と介護給付の適正化等の施策について示されており、高齢者や介護が必要な方を継続的に支えるための取り組みとして、大いに期待しているところであります。
そこで、第1点目は、要介護認定基準の見直しについてお伺いいたします。
国は、平成21年4月から、各自治体間の認定水準の平準化を目的とし、要介護認定基準を見直したところでありますが、ケアマネジャー等介護従事者やサービス利用者などから、国に対し、要介護認定の見直しは、以前の基準に比べ、必要なサービスを利用する際に介護度が軽度に判定されている傾向があるのではないかなどと指摘されたことにより、国は再度、認定基準の見直しの検証を行い、平成21年10月より新たな基準による要介護認定が実施されております。
介護サービス利用の最も重要な要素である認定基準がわずか半年で2度も見直されたことにより、サービス利用者にも影響があったのではないかと非常に心配いたしております。
そこで、それら2度の見直しに伴う本市の認定結果への影響及び、認定基準の見直しに併せた対応状況についてお聞かせ下さい。
第2点目は、本市における介護給付適正化への取り組みについてお伺いいたします。
介護保険制度の定着により、介護サービスの利用者は増加しましたが、同時に介護給付費も急増しております。そのため国は、平成20年度以降の3年間を介護給付適正化事業の強化期間として位置づけており、本市の「第4期松山市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」においても、ケアプランチェックや介護給付費通知等の介護給付適正化事業に関する取り組みが示されているなど、介護給付適正化は、今後の介護保険制度の安定的な運営のために重要な取り組みの一つとなっております。
そこで、ケアプランチェック等、本市の介護給付適正化への取り組みについてお聞かせ下さい。
第3点目は、介護報酬改定による介護従事者への影響についてお伺いいたします。
国は、介護従事者の低賃金等の処遇問題による離職率の高さと併せ、介護を受ける高齢者の増加により、介護従事者が不足している状況であることから、平成21年4月より介護従事者の処遇改善を目的とし、介護報酬を制度開始以来、初めて3%引き上げる改定を行うとともに、更に福祉・介護人材確保対策として平成21年度補正予算で介護職員の賃金向上のための、「介護従事者処遇改善交付金」を創設したところであります。今後も介護サービスを安定的に提供できる体制を確保するため、介護報酬を加算し、更なる介護従事者の処遇改善策を実施する必要性があるものと考えております。
本市には、介護サービス種類ごとでは、約1,200の事業所があり、従事者の確保や処遇の改善は、介護現場や将来において介護職を目指している方々にとっては、非常に関心の高い問題でありますが、本年1月25日発表の厚生労働省の調査結果によりますと、今回の介護報酬改定に関しては、当初目標としていた月額2万円の引き上げには及ばず、9千円程度の引き上げにとどまる見込となっております。
このような中、本市では、今回の介護報酬改定による市内の介護従事者への影響について、どのように検証されているのかお聞かせ下さい。



【答弁】

 若江議員に、介護保険制度についてお答えいたします。まず、要介護認定基準の見直しに伴う本市の認定結果への影響についてでありますが、国が平成21年4月から9月に行った見直しに伴う本市の自立及び要支援1の認定状況は、全国的な傾向と同様に、軽度に判定され20年同期と比較し、約14ポイント増加しましたが、サービス利用者は、従来のサービスが利用できる経過措置により大きな影響はなかったものと考えております。 さらに、21年10月から再度実施された認定基準見直し後に国が発表した検証結果では、軽度判定の減少や自治体間における認定の平準化が図られたとされており、本市におきましても21年10月以降の認定状況は、初回見直しの4月から9月と比較し身体状況や認知症の調査方法に改善がみられたこと等から現在は、利用者が必要な介護サービスを利用できる適切な認定が行われているものと考えております。 また、諷定基準の見直しに併せた本市の対応状況についてでありますが、本市では、圏が2度の見直しを行った際に利用者や関係者へ変更内容の周知・徹底を図るため、介護認定訪問調査員や認定審査会委員に愛媛県が実施した研修会を受講させたほか、更新申請の案内時に経過措置についての説明文を同封するとともに、事業者を対象とした地域での説明会の開催等に取り組んだところでございます。 さらに、本市の認定業務の充実を図るため、厚生労働省が認定の平準化を目的として実施した「介護認定適正化事業」において本年1月の認定審査会開催時に審査会で使用する訪問調査票等の関係資料の記載方法や審査状況について検証を受け、本市の認定業務は、適正に実施されているとの評価をいただいたところでございます。次に、介護給付適正化への取り組みについてでありますが、 本市では、従来より実施している法令基準違反等の確認や介護保険制度の地域説明会などに加え介護サービス利用の基本であるケアプランの更なるチェックが必要との認識のもと、22年度からは、利用者が身体や生活状況に応じ適切なサービスを利用できるよう社会福祉協議会の訪問調査員と連携しケアプランの検証を行い事業者の指導に取り組むなど介護給付適正化に向けた対策を強化して参りたいと考えております。最後に、介護報酬改定による従事者への影響の検証についてでありますが、昨年6月に本市が介護報酬改定の影響を受ける634事業所のうち279事業所から回答を得たアンケート結果では、143事業所が介護報酬改定に伴い給与を増額すると答えており、その内訳は、月額5千円未満が102事業所5千円以上1万円未満が28事業所となっていることから介護報酬改定による一定の効果は認められるものの、国が、当初発表した2万円引き上げに比較するとその効果は、不十分であったと考えております。このような中、国は、他業種との貸金格差をさらに是正するため21年10月以降の介護報酬に交付金を加算する「介護職員処遇改善交付金」制度を設立しており、県内で対象となる1,507事業所のうち22年2月未現在で、約83%にあたる1,252事業所が交付申請を行っていることから、介護従事者の処遇は改善されるものと考えております。以上でございます。

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