議会報告
平成21年6月22日 質問答弁
【質問者】若江議員
【答弁を求められた者】教育委員会事務局長
【主管課等】学校教育課

【質問要旨】

3.教育行政について
(1)新教育基本法の理念に基づき、新学習指導要領の趣旨を周知・徹底し、教育活動に生かしていけるよう学校現場に対してどう指導しているのか。
(2)全国学力・学習状況調査への参加目的と調査結果の活用及び各調査の分析結果をどう生かしているのか。
(3)道徳教育の充実のための、道徳教育用教材の活用と「道徳教育用教材支援事業」に対する取り組みについて


【質問】

 次に教育行政についてお伺いいたします。
残念なことでありましたが、戦前の教育は全てだめ、そして日本人の道徳観や倫理観をも否定するような形で戦後教育がはじまり、昭和22年に教育基本法が制定されました。
この間、戦後60年以上が経過し、子供による凶悪犯罪が頻発し、犯罪の低年齢化も進行し、この国の社会や将来を憂い、子供の教育をなんとかしなければと多くの国民が感じている中、科学技術の進歩、情報化、国際化、少子高齢化等、我が国の教育をめぐる状況は大きく変化し、様々な課題を生じて参りました。
そうした中、平成18年12月22日に新しい教育基本法が公布、施行されました。この新教育基本法では、教育目標に道徳心・公共心・愛国心の育成、伝統・文化の尊重、宗教的教養の涵養、家庭教育の重視、教育行政に対する不当な支配の排除などが盛り込まれ、国民一人一人が豊かな人生を実現し、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の平和と発展に貢献できるよう、今日求められる教育の目的や理念、教育の実施に関する基本を定めるとともに、国及び
地方公共団体の責務を明らかにし、教育振興基本計画を定めることなどについて規定いたしました。
これを踏まえ、国においては、学校教育法など教育関連三法を改正し、平成20年3月には新学習指導要領が公示され、今年度から新学習指導要領の改訂に伴う移行措置期間に入りました。今回の新学習指導要領でも引き続き「生きる力」の理念が引き継がれ、確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和のとれた育成が重視されおり、その理念などの周知・徹底が重要であると考えます。
また、平成17年10月26日の中央教育審議会答申の「新しい時代の義務教育を創造する」における、『義務教育の構造改革』、『義務教育の質の保障・向上』という提言に基づき、平成19年度から、『全国学力・学習状況調査』が毎年実施されてきました。
昨年度までの調査結果によりますと、まず教科に関する調査では、小・中学校ともに地域の規模等による大きな差は見られず、全国的な傾向として、「知識」に関しては一部の問題に対する課題や正答率の低い児童生徒の存在等があるものの、多くの児童生徒が概ね理解できていること、「活用」に関しては、知識や技能を活用する力に課題があることが明らかになり、学習状況の調査からは、学習に関する関心・意欲・態度、学習時間や読書時間、基本的生活習慣、自尊感情、規範意識等の項目に肯定的な回答をした児童生徒ほど、教科の正答率が高い傾向が見られ、これらの項目と学力とに相関関係があることなどが示唆されました。
全国学力・学習状況調査は今年度で3回目が終了いたしましたが、この学力調査では、国や各教育委員会、学校等が児童生徒の学力・学習状況をきめ細かく把握・分析することにより、教育及び教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図ることを大きな目的としております。
さらに、文部科学省では、教育振興基本計画において、道徳教育について、「学習指導要領の趣旨を踏まえた適切な教材が教科書に準じたものとして十分に活用されるよう、「国庫補助制度等の有効な方策を検討する」との記載がなされたことを踏まえ、道徳教育用教材に対する新たな財政支援を行う教育委員会を公募する「道徳教育用教材活用支援事業」を試行的に立ち上げたとお聞きしております。心の教育の充実が重要視される中、道徳の授業で活用する教材は、非常に大切で、是非とも必要であると考えます。
そこで、お伺いしたい第1点目は、新学習指導要領の趣旨を周知・徹底し、教育活動に生かしていけるよう学校現場に対してどう指導しているのか、お聞かせ下さい。
第2点目は、本市は過去2回の調査で学力は全国平均を維持しているとお聞きいたしております。そこで本市においては、どのような目的で全国学力・学習状況調査に参加し、これらの調査結果をどのように活用しようとしているのか、また、各調査において明らかになった分析結果をどう生かしているのか、お聞かせ下さい。
第3点目は、道徳教育の充実のためには、
児童生徒に魅力ある教材を整える必要があると考えますが、道徳教育用教材の活用と「道徳教育用教材活用支援事業」に対し、どう取り組んで行こうとしているのか、お聞かせ下さい。



【答弁】

 若江議員に、教育行政についてお答えします。
まず、どのように新学習指導要領の趣旨を周知・徹底し、学校現場にどう指導しているか、についてでありますが、本市では、昨年度から、保謹者や全教職員に文部科学省発行のパンフレットを配布するとともに、本市独自で作成した「改」という名称の学校教育改善のための資料などを活用し、教科等主任会や各種研修会において、新しい学習指導要領の理念や改善事項の周知徹底を図ってまいりました。今年度は、全小中学校に対して実施している学校訪問を中心に、移行措置を踏まえた全体計画や年間指導計画の作成状況及び授業改善へ向けた取組を具体的に評価し、理念や改善点を教育活動に生かしていくための方策や方法について、重点的に指導助言を行っているところです。また、教育基本法の改正等を受けて言語活動、道徳教育の充実等が特に重視されたことや新設された小学校外国語活動に対しまして、新たに研修会を企画・実施し、基本理念の具現化に資する指導力の向上を図っております。さらに今後におきましては、新たに示された「基礎的、基本的な知識・技能の習得」と「知識・技能の活用」を踏まえた授業改善や実践的指導力の向上を目指し、研究指定校の実践記録をデータベース化し必要に応じて閲覧できるようにするなど、引き続き、改訂の趣旨を生かした教育活動のあり方について指導してまいりたいと考えております。
 次に全国学力・学習状況調査についてでありますが、本市の教育施策や、各学校における教育活動の成果と課題を、全国的な状況との関係において把握・分析し、その改善を図ることを主たる目的として、本調査に参加しております。
また、調査結果の活用、分析結果の生かし方についてでありますが、子どもたちの学力向上と生活状況の改善を図るためには、学校・家庭・地域が情報を共有しながら協力体制を確立するとともに、それぞれの教育力を向上させることが重要であり、本市ではホームページにおいて、各学枚では学校便り等を利用して、調査の分析結果と対策を公表してまいりました。調査結果は、教員自身が指導方法を改善するとともに、家庭と連携を図りながら、児童生徒が学習への取組や生活習慣を見直すための資料として活用しております。
また、各学校では、自校の実態に即し、「学力向上」「心の育成」「家庭・地域との連携」等の視点から重点改善指導事項を定め、それぞれに目標値と評価基準を設けて、教育活動の改善に向けた実践を行っております。今後も真の「生きる力」の育成につながる教育実践の創造をめざし、評価を生かした教育活動の工夫・改善が継続的に行われるよう、より一層の支援に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、道徳教育用教材の活用と「道徳教育用教材活用支援事業」に対する取組についてでありますが、各小中学校では、児童生徒の実態や地域の特色等を踏まえ、複数の副読本等から適切な教材を選定するとともに、地域の歴史やゆかりの人物等から取材した自作資料を活用するなどして、独自の道徳の指導計画を作成しております。本市では、希望調査に基づいて道徳副読本を購入しており、これによって各学校では毎年一部教材を更新し、より魅力ある教材の活用が図られているものと考えております。そのため、今年度文部科学省から公募のありました「道徳教育用教材活用支援事業」については、市内全体で統一した副読本を選定しなければならず、特色ある取組をしている各校の現状にそぐわないこと、また、来年度以降の実施が不透明であることなどから申請を見合わせました。今後につきましては、本市の道徳教育の向上や教材の充実に資するものであるかどうかを踏まえた上で、本事業の活用について検討してまいりたいと考えております。

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