議会報告
平成21年6月22日 質問答弁
【質問者】若江議員
【答弁を求められた者】社会福祉担当部長
【主管課等】生活福祉課

【質問要旨】

2.福祉行政について
(1)平成17年度、18年度、19年度及び20年度における生活保護の開始件数の動向及び生活保護受給世帯の現状について
(2)相談者の生活困窮実態についての把握が不十分なことから生じると思われる受給漏れを防止するために、本市が行っている相談から保護決定に至るまでの対応について
(3)暴力団員や不正受給者に対応するため、警察とどのように連携し、どのような効果があったのか。
また、経済環境、雇用や失業問題など多様な社会情勢の変化に対応するための、適正実施推進班の現在の組織的な取り組みについて


【質問】

 次に福祉行政についてお伺いいたします。
生活保護制度は、制度創設以来50年以上が経過し、この間に生じた家族形態や就業形態等、社会情勢の変化への対応が求められております。
また、アメリカのサブプライムローンに端を発した世界同時不況による世界的な経済危機により、我が国においても派遣切りやリストラによる失業者が増加したため、生活保護申請が急増したとお聞きしております。
現に、厚生労働省の集計によりますと、今年1月時点で生活保護受給者数が全国で161万8,543人に上り、前年に比べ約6万2,000人増加し、その内、愛媛県内の受給者が、1万6,779人で前年に比べ553人も増加したとの新聞報道がなされました。
その一方で、今年に入り、北九州市で生活保護の相談を行った39歳の男性が孤独死するという痛ましい事件が、また、和歌山県や埼玉県では、暴力団員であることを隠して生活保護を不正受給していた事件なども発生いたしました。
厚生労働省の全国調査では、暴力団員が生活保護を受けたり、申請しようとしたケースが、平成19年度に605件発生したことがわかりました。
また、本市においても、なぜあの人が受給できるのかとか、国民年金を受給するよりも生活保護をもらう方がいいとか言った、うわさも耳にいたします。
本市においては、平成18年度より国民健康保険事業勘定特別会計が、単年度赤字となるなど、年々増加する生活保護費等を含めた民生費の増大は、本市財政を圧迫し続けております。
しかし、こういった事件が頻発したり、風評が立つ中であっても、行政としてすべての市民の安心・安全のためには、適正かつ利用しやすい組織体制を構築するとともに十分に機能させることが重要であります。
そこで、お伺いしたい第1点目は、本市において平成17年度、18年度、19年度及び平成20年度における生活保護の開始件数の動向及び保護受給世帯の現状について、お聞かせ下さい。
第2点目は、北九州市のような孤独死等、相談者の生活困窮実態についての把握が不十分なことから生じると思われる受給漏れを防止するために、本市が行っている相談から保護決定に至るまでの対応について、お聞かせ下さい。
第3点目は、平成18年度から生活保護の適正実施推進班を設置し、暴力団員や不正受給者に対応するため、警察と連携を図っているとお聞きしておりますが、どのように連携し、どのような効果があったのか。また、経済環境、雇用や失業問題等多様な社会情勢の変化に対応するための、適正実施推進班の現在の組織的な取り組みについて、お聞かせ下さい。



【答弁】

 若江議員に、福祉行政についてお答えします。
 本市におきましては、近年の生活保護世帯の急増への対応や、不正受給の防止など保護行政の一層の適正化を図るため、本年4月から、専門性を有する精神保健福祉士や社会福祉士を含む女性ケースワーカー12名を加え、合計26名の職員を大幅に増員し、これまでケースワーカー1人が100世帯を超えて過重に担当していた世帯数を国の定める標準数に改善するとともにケースワーカーの資質向上や訪問活動の充実など体制強化に努めているところであります。
そこで、ご質問の本市における生活保護の開始件数の動向及び保護受給世帯の現状についてでありますが、保護の開始件数は、平成17年度、913件で、対前年度比、約6.7%増、18年度は、884件、約3%減、19年度は、785件、約11%の減、
20年度におきましては、998件で、約27%増へと転じており、その要因といたしましては、厳しい経済情勢に伴う雇用環境の悪化などを受け、失業者の増加などが、大きく影響を及ぼしているものと考えております。
また、生活保護受給世帯の現状は、平成21年5月現在、7,426世帯で、その内訳は、高齢者世帯が3,228世帯、構成比は約43.7%、傷病者世帯は、2,071世帯、約27.9%、障害者世帯は、1,057世帯、約14.2%、母子世帯は、442世帯、約6%、父子世帯や、就労収入の少ない世帯などの「その他の世帯」は、628世帯、約8.2%となっております。
 次に、相談から保護決定に至るまでの対応についてでありますが、相談には、専任の面接相談員に加え、査察指導員が対応にあたるなど窓口体制の充実を図っており、また、相談に来られた方に対しては、生活状況や要望等を的確に把握したうえで、各種制度の活用も含め、生活保護制度について説明を行うなど、適切な対応に努めているところであります。特に、本年4月からは、他市において相談者に対する受給意思などの確認不足が指摘されていることから、面接相談記録表の項目に「申請意思の確認」や「急迫保護の判断」等を新たに追加するなど、より詳細な生活状況の調査を行うとともに、問題を抱える事案については診断会議を開くなど、適正な保護決定を行っております。
 最後に、警察との連携や効果と、適正実施推進班の組織的な取り組みについてでありますが、本市では、平成18年度から全国に先駆けて、愛媛県警察から現職警察官2名を割愛採用し、その2名を含めた9名体制による「適正実施推進班」を設け、不正受給防止等に取り組むとともに、「就労支援」や「多重債務者等支援」などの「自立支援プログラム」を策定し、様々な支援を行っており、特に、就労支援においては、専門相談員を配置し、ハローワークとの連携強化により就労促進を図っているところであります。また、「警察との連携」については、関係警察署との「連絡協議会」を開催するなどより一層の連携強化を図ることにより、悪質な不正受給者や処遇困難ケースへの対応に取り組んでおります。
こうした結果、20年度までの3年間で、ケースワーカーから相談のあった対応が困難なケースのうち、特に緊急を要する薬物中毒や家庭内暴力及び育児放棄など、140件について、連携による支援を行うとともに、さらに、行政対象暴力による現行犯逮捕6件や警察との連携により暴力団員と判明し廃止した3件を含む108件の保護廃止に至っております。今後におきましても、関係機関との連携強化に努め、市民にとっての最後のセーフティネットである生活保護制度の適正化に取り組んで参りたいと存じます。

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