議会報告
平成20年6月20日 質問答弁
【質問者】若江議員
【答弁を求められた者】下水道部長
【主管課等】下水道政策課・下水道サービス課・下水道整備課・下水道施設課 

【質問要旨】

3. 公共下水道について

(1)公共下水道事業の経営改善に向けた取り組みについて
@平成19年度の借入れ利率毎の繰上償還の実績と、平成20年度の見込み額及びその効果について
A現在どのような方針で資金運用を行っているのか。
B今後の普及促進に向けた取り組みと経営改善に向けた取り組みやその効果を分りやすく伝える必要があると考えるがどうか。

(2)今回、認可区域を拡張した北部処理区の整備について
 今後、どのようなスケジュールで、管渠整備等を進めていくのか。また、区域拡大に伴う北部浄化センターの増設等はどうなっているのか。


【質問】

 次に、公共下水道についてお伺いいたします。 国、地方ともに厳しい財政状況の中、下水道は、生活環境の改善、浸水被害の軽減及び公共用水域の水質保全を目的として、整備されて参りました。また、快適な市民生活を支える重要な都市基盤であると同時に、大量の生活排水が下水道を経由して自然界に戻るというシステムが構築された今、処理水や汚泥を利用可能な資源やエネルギーとして有効活用すること等の、新たな役割が求められております。
 国主導で進められた「三位一体改革」や「歳出・歳入一体改革」により、公共事業関連予算は継続的に大幅に縮減されており、下水道事業における財源の確保も今後、さらに厳しさを増していくものと思われます。このような状況において、下水道が求められている役割に対し適切な対応をとっていくためには、しっかりとした経営基盤を確立すると同時に、計画的かつ効率的な予算執行及び事業執行を行うことが重要であります。
 本市においては、高利な起債の繰上げ償還や企業会計の導入など、将来の経営基盤の強化につながる施策を実施するとともに、下水道事業の基本構想や5ヵ年計画を見直し、持続可能な下水道整備事業の基礎固めをしながら、本市独自の緊急措置として実施した地域経済対策を活用し、小規模な下水排水路や雨水排水ポンプ場の改修を行うなど、厳しい財政状況の中でも様々工夫を凝らした事業を執行して参りました。
 今後もこうした取り組みが継続され、下水道事業が真に必要な社会資本として整備されることを大いに期待するものであります。
 そこで、お伺いしたい第1点目は、公共下水道事業の経営改善に向けた取り組みについてであります。
 将来の経営基盤の強化目的や上水道との組織統合を視野に入れ、本事業は、本年4月から企業会計を導入いたしました。特別会計から企業会計への会計制度の大幅な変更にもかかわらず、所管部局においては、大きな混乱もなく比較的スムーズに移行が図られたとお聞きしております。
 まだ、2ヶ月半が経過したところであり、移行間もない現時点において、その成果についてただすことは、時期尚早の感は拭えませんが、下水道事業の財政状態を考えますと、早急に経営改善の成果を求めるその思いは理事者と共通しているものと理解しております。
 本年1月の「下水道事業経営改善懇談会」の提言においては、即効性のある経営改善策として、下水道事業経営の圧迫要因となっている高金利の起債の繰上償還を挙げ、このことによる利子負担の縮減を経営健全化の一方策と位置付けております。
こうした中、本市において策定、公表いたしました「下水道事業における公的資金補償金免除繰上償還に係る公営企業経営健全化計画」によれば、平成19年度から21年度までの3ヶ年で、一般会計予算に匹敵する約1,500億円に上る下水道事業債、いわゆる市債のうち特に高金利の年利5%以上の企業債、総額135億円の繰上償還を予定しているとのことであります。
 補償金なしの繰上償還の特別措置の制度を活用し、将来の負担軽減を計ることで、経営改善や経営基盤の強化が大いに図られるものと確信いたしております。
 そこで、平成19年度の借入れ利率毎の繰上償還の実績と、平成20年度の見込み額及びその効果についてお聞かせ下さい。
 また、企業会計を導入したことで、「下水道事業に属する現金」は、市の大きな特別会計の資金制度の枠組みから外れ、公共下水道事業単独で資金管理を行っているとお聞きしております。このことは、小さくなった予算会計のなかで資金を管理する厳しさを伴う一方で、独自の手法で資金運用を行い、今までなかった新たな事業収益を得られるということで、経営改善に繋がるものと考えるのであります。
 民間における資金運用計画は、企業戦略の重要な柱と認識しておりますが、地方公営企業における保有資金の運用も、公営企業の経営を行う上で、必要かつ重要なものであると考えますが、現在どのような方針のもとで資金運用を行っているのかお聞かせ下さい。
 さらには、現在約90%の下水道接続率をさらに引き上げ使用料収入を増やすことも重要と思われますが、広報のみでは、なかなか困難であると思います。そこで、今後の普及促進に向けた取り組みをお聞かせ下さい。
また、経営改善に向けた取り組みやその効果を下水道事業を直接的、間接的に支える市民の皆さんに分かりやすく伝える必要があるものと考えますが、ご見解をお聞かせ下さい。
 第2点目は、今回、認可区域を拡張した北部処理区の整備についてであります。
 本市においては、中央、西部、北部、北条処理区の4処理区において事業を展開しております。その中で事業認可区域314.9haの整備を実施して参りました北部地区において、今回、堀江町の一部51.0ヘクタールを事業区域に含め下水道整備を進めることについて、地元説明会が開催されたとお聞きしておりますが、今回拡張された区域は、汚水管の早期整備が期待されていることは烽ソろんでありますが、地区内の雨水ポンプ場には、老朽化が著しいものもあり、早急な雨水対策も望まれている地域であります。しかし、厳しい経営状況の中で、果たして予定通りに整備が進むのだろうかと危惧をいたしております。
 そこで、今後、どのようなスケジュールで、管渠整備等を進めていくおつもりなのかお聞かせ下さい。また、区域拡大に伴って、汚水の受け皿となる処理施設の増設等も必要になると思いますが、北部浄化センターの整備については、どのように考えておられるのかお聞かせ下さい。



【答弁】

 若江議員に、公共下水道についてお答えいたします。
 まず、経営改善に向けた取り組みのうち、平成19年度の借入利率毎の繰上償還の実績と、平成20年度の見込み額についてでありますが、平成19年度につきましては、借入利率6.7%以上の高利債が対象となっており、7%以上のものが37億1千万円、6.7%以上7%未満のものが9億6千万円で、総額は46億7千万円となっております。
 平成20年度は、借入利率6%台の全額61億6千万円と、5%台の一部11億4千万円が対象となっており、総額73億円の繰上償還を予定しております。
 また、これによる後年度の利払い抑制効果は、平成20年度分として23億円を見込んでおり平成19年度分の13億円を併せますと、36億円の軽減が図れることとなります。
 次に、資金の運用方針についてでありますが、公共下水道事業は今年度から企業会計を導入したことにより、下水道事業会計単独で資金管理を行うこととなり、従来にも増して、企業経営としてのコスト縮減や、収入の確保等が一層重要になってくるものと認識しております。 
 そこで、資金繰りの面において年間を通じ厳しい状況が続くことも想定されますが、毎月の収入と支出をそれぞれ個別に精査し、収支の均衡を図る中で、一時的に生じる運用可能な資金を安全・確実で有利な預金商品として活用し、堅実な収益の確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、今後の普及促進に向けた取り組みについてでありますが、各年度末における下水道への接続率は、平成17年度で88.0%、平成18年度は89.6%、そして、平成19年度では90.0%と上昇傾向にあります。
 普及促進に向けては、これまでも文書による接続依頼をはじめ、職員や委託業者において年間約3,500件の戸別訪問を行うなど、接続推進についての啓発活動を実施しているところであります。
 今後におきましては、新たに戸別訪問強化月間を設け、組織を挙げて接続推進に取り組むとともに、無利子貸付制度の一層の周知を図るなど、接続率の更なる向上に努めてまいりたいと考えております。
 なお、こうした地道な取り組みを継続的に実施することで、第3次下水道整備基本構想の重点施策として位置付けている「経営の健全化」につながるものと考えております。
 また、経営改善に向けた取り組みや効果を市民にわかりやすく伝えることにつきましては、開かれた下水道事業の理念のもと、平成19年度の繰上償還の実績や経営改善に向けた取り組み状況について、早期に市のホームページを通じて公表することとしております。
 更に、業務状況の公表や、今年度新たに設置した下水道事業経営審議会等を活用しながら、経営状況や下水道事業全般について具体的数値を示すなど、市民の皆さんの理解が得られるよう周知してまいりたいと考えております。
 次に、今回、認可区域を拡張した北部処理区の整備についてでありますが、平成17年10月に供用開始した北部処理区は、平成19年度末で、事業認可区域、315haの約7割にあたる217haの整備が完了いたしました。
 そこで、更なる整備促進を図るため、古くから堀江町の中心として市街化が進み、人口が密集している地区、51haについて、認可区域を拡張したものであります。
 今後の整備のスケジュールとしましては、平成21年度から、汚水幹線工事に着手し、順次、面的整備となる汚水、雨水の枝線工事を進めるとともに、老朽化に伴い改築・更新が必要となっている雨水排水ポンプ場についても、平成21年度から調査・設計等の準備作業に着手する等、地区内の下水道整備を7年から10年間を目途に完了させたいと考えております。
 また、処理施設の増設につきましては、流入水量に応じて施設を増設する「階段的整備」を基本としており、北部浄化センターにおきましても、今後予定されている大規模団地からの接続や管渠整備に伴う流入水量の増加を見極めながら、今年度から始まった第10次五箇年計画の期間内に、増設工事に着手する予定としております。
 なお、当浄化センターにつきましては、本市では初めて、高度処理方式を採用した施設であり、水質の代表的な指標であるBODをはじめ、富栄養化の原因となるチッソ、リンの除去についても、目標水質を大幅に上回る良好な実績を挙げていることから、より一層、瀬戸内海の水質保全に寄与できるものと考えております。

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