議会報告
平成18年9月20日 質問答弁
【質問者】若江議員
【答弁を求められた者】消防局長
【主管課等】警防課・防災対策課

【質問要旨】

1.救急搬送体制について
(1)妊婦搬送も含めた全搬送事案において、受け入れ拒否が発生したことがあるのかどうか。また、あるのであればその件数及び内容について
(2)搬送開始から病院到着まで要した時間は平均どれくらいか。また、そのうちで最も時間を要した事案の搬送時間及び内容について
(3)全搬送事案に対する時間短縮のために、市内を中心とした病院との連携をどのように図っているのか
(4)救急車をタクシー代わりに使ったと見受けられる事例があるのかどうか。また、あるのであればその及ぼす影響及び防止するための取り組みについて


【質問】

 自民党議員団の若江進でございます。
 ただいまより、一般質問を行いますので、市長はじめ関係理事者の前向きで明快なご答弁をお願いいたします。
 まず初めに、救急搬送体制についてお尋ねいたします。
近年、わが国においては、少子高齢化が進行し、少子化対策の担当大臣がおかれ、少子化に歯止めをかけようと様々な政策を実施してまいりました。その一方では、祖父母や両親が孫やわが子を殺害するといった、信じられないような事件が毎日のようにおこり、この国の将来はどうなってしまうんだろうと危惧をいたしております。
 また、1年前に分娩中の妊婦が意識不明となり19もの病院から受け入れを断られ男児出産後、後日死亡するといういたましい事件が発生した奈良県において、今度は、体調不良を訴えた妊婦の受け入れ先がなかなか決まらず11の病院に受け入れを断られ、搬送までに約3時間も要し、死産となった事件が発生いたしました。また、札幌市では、昨年1年間に妊婦を含む女性5人が受け入れを拒否され、千葉市でも昨年と今年に同様の事例があったことが新聞報道されました。このようなことが頻繁に発生する中、果たして女性が子どもを生もうという気になるでしょうか。
 国において少子化対策を重点課題として取り組んでいるさなか、このようなことが複数の自治体で起こることに本当に驚くとともに、すみやかに安心して子どもの生める医療体制を構築することが必要であると痛感をいたしております。
また、妊婦や乳幼児は、もとより全ての市民の安心、安全のためには、迅速かつ安全な救急搬送体制を構築することが重要であります。
 そういった中、本県においては、こういったことが起こらないよう、平成16年に妊婦や乳幼児のための総合周産期母子医療センターを松山市内の県立中央病院に、また地域周産期母子医療センターを東温市の愛媛大学付属病院など中予に2病院、東予と南予に各1病院を設置したと聞いております。
 また、松山市では、市民の安心、安全の観点から平成21年10月を目途に島嶼部に救急車搭載型の消防艇を配備するための設計費用等の補正予算が今議会に計上されました。島嶼部の方々にとりましては、救急搬送体制の充実が図られることは待ちに待った朗報であります。そして、この様な施設や設備、機材等を生かすためには、救急搬送体制が同時に充分に機能しなければなりません。
 そこで、お伺いしたい第1点目は、本市において平成18年から今年8月までの期間で妊婦搬送も含めた全搬送事案において受け入れ拒否が発生したことがあるのかどうか。また、あるのであれば、その件数と内容をお聞かせ下さい。
 第2点目は、搬送開始から病院到着までに要した時間は、平均どれくらいか。また、その内、最も時間を要した事案の搬送時間及び内容もあわせてお聞かせ下さい。
 第3点目は、全搬送事案に対する時間短縮のために、市内を中心とした病院との連携をどのように図っているのかお聞かせ下さい。
 第4点目は、言葉は、悪いですが救急車をタクシー代わりに使うような不適切な使用の事例もあると、お聞きしますが、本市においてもそのように見受けられる事例があるのかどうか。また、あるのであれば、その及ぼす影響と防止するための取り組みはどうなっているのかお聞かせ下さい。



【答弁】

 若江議員に救急搬送体制及び、緊急地震速報についてお答えいたします。
 まず、妊婦も含めた全搬送事案における受け入れ拒否件数及びその内容についてでございますが、平成18年から今年の8月までの全搬送事案は、32,028件でございまして、それに対する受け入れ拒否の件数は、1,213件で、その内、妊婦の方の事案は、5件発生しております。これらの拒否事案のほとんどは、例えば、掛かり付け病院などへ問い合わせをしたところ、手術中などの理由により収容ができず、当番の救急病院へ搬送したといったような事案でありまして、特に、搬送時間に大きな影響を及ぼしたような事例はございません。
 次に、搬送開始から病院到着までの平均時間及び最も時間を要した事案につきましては、平均時間は9分27秒でございまして、また、最も時間を要した事案としては、91分という時間を要した特殊な事案がございました。これを説明いたしますと、平成18年8月の山間部での交通事故の際に、3名の負傷者を31分後には、一旦救急病院へ収容いたしましたが、そのうち、妊婦の方お一人がおられましたので、掛かり付けの産婦人科に転送し、治療した後、医師同乗のもと、更に、周産期センターに収容したという、治療時間も含めた極めてまれな事案でございます。
 次に、搬送時間短縮のための市内を中心とした病院との連携についてでありますが、搬送時間短縮のために、初期・二次・三次の救急医療や周産期医療の体制のもと、現場の救急隊員から携帯電話で病院に直接連絡することや、傷病者の状態に応じて、救急隊員の判断ですみやかに、より高度な医療が可能な救命救急センターへの直接搬入を行うこと、また、1分1秒を争うような生死に直結する事案については、ホットラインで、医師と直接、話をすることなどにより、病院との緊密な連携を保ちながら、スムーズな搬送による、時間短縮に努めているところでございます。更に、日頃からの救急隊員と医療関係者による症例検討会や病院研修など、中予メディカルコントロール協議会を中心とした活動を通じて救命率向上と搬送時間短縮のための、より円滑な病院との連携に取り組んでいるところであります。
 次に、救急車の不適正な利用事例についてでございますが、本来の救急業務は、救急車以外に搬送の手段がなく、緊急に医療機関に搬送を必要とする傷病者に対応するもので、そういった観点から申しますと、繁華街で飲酒後気分が悪いと言って自分で歩いて救急車に乗ってくる例や、指先を怪我したが病院に行くタクシー代がないための要請など、年間約2万件の搬送事例の中には、明らかに不適正と思われる事例が散見されるところであります。このような不適正な利用が進むことに対しましては、更なる出動件数の増加を招き、現場到着時間が遅延して、本当に救急車を必要とする、生命に危険がある傷病者の救命が遅れるなど、救急業務全体へ及ぼす影響を懸念しているところでございます。
 次に、これに対する防止策についてでございますが、安易に要請を行う市民の意識・モラルの向上のため、現在、各種救命講習での応急手当や緊急性の判断などの指導のほか、各種イベント時のチラシ配布、また、広報紙や報道機関を通じての、普及啓発に努めております。さらに、救命手当のできる適正な整装・人員・車両を備えた患者等搬送事業者、いわゆる「民間救急」の利用について、様々な機会を通じてのPRに努めるなど、更なる適正利用の啓発を図って参りたいと考えております。

 

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